book.10nchan...本のやしろのなかへ.

本や漫画小説を読んでいくブログです。伝統文化や興味のある分野の発信も随時行います!短編小説も書いていきます。よろしくお願いします。It is a blog that will read books and manga novels. We will also send out traditional culture and fields of interest to you at any time! Thank you.

2023-01-01から1年間の記事一覧

【手のひら大人絵本】放浪者の夢

私は歩く 真夏の空のもと ザクザク と音は響く 白砂はまるで私を誘う 囁き 星月夜で光を浴び 騒めき そして 桜貝 は 眠りにつく 砂のうちで 私の 夢の中で

Photo 晩春初夏「列車」

ガタン…ゴトン…ガタン…プシュー…… お荷物のお忘れ物や駆け込み乗車にご注意ください。えー、お荷物のお忘れ物や駆け込み乗車にご注意ください… この春私たちは卒業した この街をでていく 次の場所へむかう 故郷への気持ちを胸に プラットホームに立つ ああ、…

【手のひら大人絵本】鯨いる海

シーンと静まり返る 部屋の中 私はいる 静かすぎる静寂に 私は飲み込まれる 窓の外には 広く広くひろい 大海原 ひろい海に 大きな黒い影 鯨だ 大きな大きな 黒い影が 海の中にいる その気配に 私はみじろぎして 震え怯える 恐い そう思うと同時に 想う 鯨は …

Photo +travel 初春 「ももしまのだいだいばたけ〜船に乗って〜」

シュー・・・ ゴー・・・ 船は汽笛に乗せて のんびりとした空気を醸し出し 船の先端にいる私はこののんびりとした空気と 船の汽笛にほうと息をして大きく深呼吸をする これから私がわたる島「ももしま」の 小さな島のちいさな物語・・・ _________…

【自分翻訳】古事記〜上巻-1/序文/古伝承とその意義

このブログの筆者(とんちゃん)が、古事記の全文を現代語訳されている資料を参考に装飾を書き加え表現していきます。楽しく読みやすく美しい文を目指していきますので何卒よろしくお願いします。 それでは長きにわたる投稿となりますがお楽しみください… (…

【創作小説】琉星のみちびき

琉星が光のすじを引き 月夜を走りだす。 『さがして』といっているかのようなそ んな光に 私は 虜になっていた。 ___________________ 月日は遡ること 数年前の出来事です。 私はぼんやりと月夜を眺めていました。 そこに琉れる一筋の炎…

【手のひら大人絵本】古い洋館の晩餐会

ふんわりと香るハーブの香り そこに混ざるスパイスの香り そして少しの香ばしい香りが 会堂の中に充満する まるで私たちを歓迎するかのような この香りは初めて匂うような 真新しい感覚を呼び起こす 会堂の中には何列もの机と椅子が横一列に並び その机の上…

【考察】『肉体・環境・生命・誕生・運命』の5つの選択についての考察

人や動植物はなぜこの“世界“に“地球”に生まれ育ちまた消えていくのでしょうか。 今回はその素朴な疑問をいだいたので考察してみます。 まず、『肉体・環境・生命・誕生・運命』の5つの選択を自らを選択して生まれてくると仮定してみましょう。 1.肉体 肉体…

Photo 初夏 「新緑と渓流」

サー…… さらさらと光のつぶに輝らされて 水がまるで透明な渓流 その美しく透明な水の流れが鏡のようになっている水だまりに木々の新緑が映り込んでいる 木々はまるで萌葱色の衣を纏いたたずむ女性に見える 美しい緑と川のせせらぎが 私の焦燥感を打ち消して…

【自分備忘録】万葉集 第二巻 九十 作者:衣通王 〜万葉集恋みくじより〜

『君が 行き 日長くなりぬ 山たづの 迎を行かむ 待つには待たじ』 10nchan作画 貴方が出かけてから、ずいぶん日が過ぎてしまった。 迎えに行こう、あまりに恋し過ぎて、もう待っていられない… いつまでも受け身でいても、運命の相手とは結ばれません。 勇気…

【手のひら大人絵本】キコエツヅケル〜梅の香〜

どん… どん…… どん…どん…どん… どんどんどん……シャララン! …白いぃ花がぁ咲ぁいた。 …梅ぇの花ぁ咲ぁいた。 どこからともなくキコエテクル。 …鈴の音と お囃子に合わせて… …どんどん シャララン どん シャララ… どこか恐いような 澄んだ透明歌が真っ暗な湖…

Photo 春 「卒業」

ああ 今年で何度目の卒業だろう 私たちが迎えてきた卒業には 様々な意味が含まれている キーンコーンカーンコーン…授業の終わるチャイムの音 今日は卒業式前日 春の陽気に誘われて 黄色の蝶々が空を優雅に舞っていた モンキチョウだ 珍しいものを見たと私は…

【創作小説】希望と彼方の夢1

ある時気がついた この夢はいつ終わるのだろうかと ずっと前から見ている気がする そんなほのかな現実ような夢の話__。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー スーーーと進む新幹線の車内 私はこの日、新大阪行きの新幹線に乗っていた。 隣の席には見飽…

【創作小説】一瞬の花火(3)

ドキドキがとまらない。 あの麗しい人の瞳の中に私は吸い込まれる。 あの人の透き通る瞳の奥には強い力を感じる。私の瞳に映ったあの人は艶やかで__。 なんとも形容しがたい雰囲気をまとう。 その姿を一寸も変化させることなくゆっくりと私に近づいてくる…

【創作小説】一瞬の花火(2)

いつも何かが起こる時 それは花火みたいだ キラキラしゅわしゅわ シャンパンのなかの金色に輝く泡みたいに儚く脆い夢みたいな現実 いつも思う 私はいつもここからは消えてなくならない でも わたしは今ここにはいない そんな現実 _____________ ふっ と我に…

【創作小説】一瞬の花火(1)

静かな光が降りそそぐ教室のなか。 一番奥から1・2・3・4・5番目の席に座っていて___。 周りのザワザワが聞こえた。 私の周りだけがずーっと静寂で___。 周りのザワザワが悪口を言っているような気がする。 『どうしたの?』 と、聞かれ__。 ______…