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【考察】『肉体・環境・生命・誕生・運命』の5つの選択についての考察

人や動植物はなぜこの“世界“に“地球”に生まれ育ちまた消えていくのでしょうか。

今回はその素朴な疑問をいだいたので考察してみます。

 

まず、『肉体・環境・生命・誕生・運命』の5つの選択を自らを選択して生まれてくると仮定してみましょう。

 

1.肉体

 肉体を決めて…ということは

 性や容姿や体格体型、生まれる姿形を決めてくるということなので

 能力や才能を決めてくると言うことと同意義でしょう。

 

2.環境

 環境要因は様々あります

 周囲の人や動物・生まれる場所

 

 

私たちは、輪廻の中で生きていると仮定しましょう。

うさぎ、ねこ、ひと、木さまざまな動植物に転生しては生まれ変わることを繰り返していることになります。

 

この「輪廻」の中で廻るためには魂があるということが大前提だと考えます。

なぜなら、一つの器である「肉体」があり、それを媒介してさまざまなことを感じ経験していく。

そう考えると辻褄が合うからです。

 

そうすると「魂」はなにかという疑問に当たります。

私は、魂とは

「魂」=「意識」=「音」=「水」=「分子」=「原子」

だと考えます。

 

なぜそう思うのかというと…

人も動物も木も共通してあるのは「水」です

その水の構造は最終的にはH2Oなので水素と酸素という分子、その中心には原子があり

それによって水は作られていることがわかりますね。

 

魂、意識、水それぞれに共通しているのが「透明な何か」です。

 

例えば

「空気」「音」「光」「水」「エネルギー」

などを想像していただけるとわかります。

 

私たちの意識も周りも目には見えませんね。

ということは、全ては「固体・液体・気体」に分類されるものだとしても

目には見えないものもそれに含まれていて、意識体はエネルギーのそれに分類分けできると考えます。

 

私たちは、物体物質世界(3次元)にいながら目に見えない思念世界にもいるのですね。

宮崎駿監督の「ハウルの動く城」に出てくるカルシファーは、「星の子」です。

この星の子を、ハウルが飲み込んだ際、生まれたのが「カルシファー」でしたね。

私が昔に書いたハウルの動く城についての書き物の中に

下記のセリフがあります。

 

ハウル『体が石みたいだ』

ソフィ『そうよ、心って重いの』

 

というセリフですね。

 

ここから、カルシファーハウルの心臓…「心」であることがわかりますね。

 

 

全ての物体や動植物には

「心」があり、「心」とは「心臓(ハート)」であると言えます。

心臓は動いていて、脈を生んで、血液を全身に送っています。

心すなわち心臓はエネルギーを運ぶ、いや、意識を保つために必要なのですね。

 

そう考えてみると、私たちは心臓・感情・心に生かされていることがわかります。

 

 

話を元に戻すと、

私たちは「魂」という「意識」という「心」がありそれによって

それが宿ることによって肉体はやっと動いたり息をしたりできるということです。

 

しかし、逆も然りです。

肉体がないと、心臓がないと、実際問題、動けない、考えられない、とも言えますね。

 

ということは…

私たちは、輪廻転生の中でさまざまな器を選んで何を考えたくて

何を経験してきたくて、この世界へ来ているのか…という疑問。

 

それを選んでいるとは言い切れないし

生まれるのも選択してないしているとも言い切れない

 

たまたま、

 

 この時代の

 この人物の

 この体の

 この意識の

 この命が

 

 生まれ

 育ち

 運命を

 造った

 

とも言えます。

 

ということは、

 それぞれが

 すでにいた人物で

 すでにあった話(ストーリー)を

 それぞれの意識たいがめぐり巡って追体験しにきている

と、考えられないでしょうか?

 

 

私はここで考察します。

歴史的人物やその時代に生まれ変わることもしてきた魂(意識体)

はそのカケラ(意識・経験)たちを持っていて

そのカケラがその人の魂すなわち心臓に刻まれている。

 

だから、肉体の中心「心臓」や、はたまた「肉体」に異や差が生まれる。

なぜなら、経験してきたこと意識に違いがあるから

 

確かに、人生は一回だけ、死んだら終わり、という考えもできますし、

確かに、環境要因は変えられない、生まれた時代のせいで自分はこうなった、という声もわかります。

しかし、この5つの選択を「もしも」自分でしてきているとしたら。

 

…一番大事で大切なのは「意識」「魂」なのかもしれません。

 

目に見えないものですが、存在する。

目に見えないものですが、ここにある。

それが私たちなのです。

Photo 初夏 「新緑と渓流」

 サー……

 さらさらと光のつぶに輝らされて

 水がまるで透明な渓流

 その美しく透明な水の流れが鏡のようになっている水だまりに木々の新緑が映り込んでいる

 

 木々はまるで萌葱色の衣を纏いたたずむ女性に見える

 美しい緑と川のせせらぎが

 私の焦燥感を打ち消していく

 気持ちがいい

 

 あーぁ

 こんな日が来るとは思わなかったよ

 私は心の中で呟いたつもりが

 口に出ていたかのように

 

 後ろから

 なーに言ってんのさ!ようこ!

 と聞こえたような気がする…?

 え?!気がする?!!

 

 だれ?!

 私の名前を知っている人は

 裏山のばあちゃんとその飼い猫のむぅだけのはず

 さっとふりむく私

 

 そこには

 まるで私の言った言葉のことだと

 いいたいような表情のゆうこがいた

 え?!ゆ、ゆうこの幽霊?!!

 

 目を擦りこすり

 ようこは、顔をたたいてつねって

 でも痛い

 あ、れ、?!

 

 ゆ、ゆ、ゆうこ、ほんもの?!

 わたしは信じられなくて

 大声で言ってからこてんと腰を抜かした

 幸いそこは優しい柔らかな土の上

 

 あ、あ、と声にならない声

 ゆうこはいつもみたいに微笑んで

 ようこ、久しぶりだね!

 元気してた?と少し歯茎がみえる素敵な笑顔で目を輝かせた

 

 

 

 

 

【自分備忘録】万葉集 第二巻 九十 作者:衣通王 〜万葉集恋みくじより〜

 『君が 行き

  日長くなりぬ

  山たづの

  迎を行かむ

  待つには待たじ』

f:id:chckncock:20230204220208j:image

10nchan作画

 

貴方が出かけてから、ずいぶん日が過ぎてしまった。

迎えに行こう、あまりに恋し過ぎて、もう待っていられない…

 

いつまでも受け身でいても、運命の相手とは結ばれません。

勇気を振り絞って、自分から行動してみましょう。

 

 

______________________

 

こんなおみくじを引いた

遙かな時を超え

私の元へ舞い降りたコトバ

 

万葉集には

このような恋の唄が沢山ある

 

どんなに待っていても

動かない現実

このうたはそれを唄っているのだ

 

自分の境遇と照らし合わせる

私は、今まで動いたことはあるだろうか…

ふと思う

 

私は自分から動いたことはほとんどないと

言っていいだろう

 

こんなにフットワークが軽い私だけど

今まで恋愛のれの字さえも自分から本気で

したことがないことに気がついたのだった...

 

なんと言うこと

私は今の今までそれに気が付かなかった

それを教えてくれたのが此の唄だった

 

本気で人を好きになる

本気で人を追いかける

本気で人を思う

 

その真髄は

恋焦がれる気持ちと

その恋の持続性

 

しかし、これは恋の唄

それを忘れてはならない

 

恋は恋だから

愛は愛だから

情は情だから

 

そこに可も不可もない

 

だだそうあるだけだから

自分が今までしてなかったからと言って

全て無に帰るわけではないのだ

 

そう自分に暗示をかける

 

自分は一体

何を求めているのか心に問いかける

 

お金?友情?人脈?恋愛?それとも結婚?

 

そんなことわからないと

私のエゴはいう

 

心の奥底は

ずっと…

 

うるさいほど静かだ

 

何を言うでもなく

 

何を思うでもなく

 

 

いつも近くにいてほしい

 

 

これが私の答えだ

 

口を無くした梔子の花のように

美しくも儚く刹那の時を流れる芳香に

酔いしれているように

 

私は私のコトバに酔ってくる

今だってそう

 

私は私のコトバから産まれるこの

雰囲気にいつも酔う

 

 

書き出した時はそうでもないのに

クライマックスにはそう

 

今自分はそこにいないのだった

 

その話の

その空気の

その中にいる

 

それがわかる

 

私は徒然に

書き綴る

 

様々なことを

 

 

そんな私の手のひらの中のお話したち

誰かの支えや勇気

生きるための糧

そんなふうになってくれていたら

ほんとう嬉しく思います

 

 

皆さんに幸あれ

私の話が皆さんに届いき

癒されていますように

お祈りして

 

末尾

 

【手のひら大人絵本】キコエツヅケル〜梅の香〜

どん…

 どん……

 どん…どん…どん…

  どんどんどん……シャララン!

 

…白いぃ花がぁ咲ぁいた。

…梅ぇの花ぁ咲ぁいた。

 

 どこからともなくキコエテクル。

 

…鈴の音と

お囃子に合わせて…

 

 

…どんどん

 シャララン

  どん

  シャララ…

 

 

 どこか恐いような

 澄んだ透明歌が真っ暗な湖から

 キコエテクル。

 

 なぜか歯の根が合わない

 恐ろしいうた

 

 

…花の花弁が。

 一つ。

 二つ三つ…。

  散り散りになりなくなった…。

 

 

 このうたをキイテイルト。

 

 まるで湖に引き摺り込まれそうに

 

 恐ろしい

 

 耳を塞ぐ

 けれど

 キコエツヅケル。

 

…白い花咲いた。

梅の花咲いた…。

 

芳し…梅のぉ…花気ぇ配ぃ…

白ぉい花弁は何枚かぁ…

 

 

Photo 春 「卒業」

 

  ああ

  今年で何度目の卒業だろう

  私たちが迎えてきた卒業には

  様々な意味が含まれている

  

  キーンコーンカーンコーン…授業の終わるチャイムの音

  今日は卒業式前日

  春の陽気に誘われて

  黄色の蝶々が空を優雅に舞っていた

 

  モンキチョウ

  珍しいものを見たと私は思い

  視線の先には

  白い猫?

 

  いや、白い羊

  そう私たちのいる学校には

  猫も鶏も羊もいる

  農業高校だ

 

  午前だけのホームルームを終え

  私はいち早く教室から走りでる

  それはいつものこと

  小走りの私を追いかけるように

 

  友達のゆうこが追いかけてきた

  待ってよー!ようこ!

  追いついたゆうこは息を弾ませ

  少しだけ苦しそう

 

  ほけーとゆうこの顔をみる私を

  ゆうこは不思議そうに覗き込む

  どうしたのさ、ぼーとしちゃってさ

  私は我に帰り

 

  なんでもないよと一言

  ゆうこの天真爛漫さを

  私は妬むでもなく羨むでもなく

  ただただ尊敬していたのだった

 

  ゆうこはすごいなあ

  そう思いながら見つめる私に

  ゆうこは微笑みを投げかける 

  ようこ!明日はついに卒業だね

 

  こくんと頷き私は空を仰ぐ

  もう卒業かあ

  でももう何度もしてきたから

  実感湧かないや

 

  農業に卒業はない

  一生自分は農業から卒業しない

  そんな気持ち

  目指す先は美味しいお米作り

 

  営農組合を立ち上げ

  耕作放棄地を買取

  みんなで農業を応援していく

  そんな夢

 

  まだまだ先かもしれないけれど

  私にはそんな野望があった

  ゆうこはその夢を

  一番になって応援してくれてる

 

  というのも、ゆうこは

  食品心理学関係のコースだった

  私の作る作物の美味しさを

  ゆうこは知っていた

 

  ようこの作る野菜たちっていつも笑顔

  かわいいし美味しいし言う事なし

  だって知ってる?野菜って水分でできてるでしょ?

  水はね感情や発する言葉によって変化するんだよ

  

  私は素直に驚く

  私はいつも野菜たちに声をかけていた

  それを知ってか知らずかゆうこはそう言ったのだった

  ねえ、ようこ、ようこの畑行こうよ!

 

  さっそくゆうこは

  満面の笑みで私を誘う

  もちろんとういう意味を込めて

  私もニコっと笑った

 

  今は春

  少し肌寒さが残る

  小春日和の今日

  天気がいい

 

  ふわふわ

  ぽかぽか 

  のんびり

  そんな空気

 

  この空気にゆうこは似合う

  そう思う私を後ろに

  スキップのゆうこ

  その後をおう私

 

  野菜たちといると私は

  私でいられる

  私は野菜と自然体で対話できた

  野菜も私との対話をいつも心待ちにしているように感じた

 

  畑に入り一呼吸

  スーハー!気持ちがいい新鮮な空気が

  胸いっぱいに取り込まれて

  清々しい

 

  土の香り

  野菜の感情

  それが混ざり合って

  私は微笑む

 

  今日もありがとう

  いつも元気をくれてありがとう

  でもそれも明日で最後

  今まで一緒に三年間ありがとう畑の土

 

  そんな気持ちで私は

  土、そして野菜たちに触れる

  もう来ることもないかもしれない

  なぜなら私は遠い山奥に修行に行くからだ

 

  厚意にしてくれる

  山を何個も超えたところにある裏山のばあちゃんの里

  そこに行くことが決まっていた

  だからなかなか街に帰られない

 

  そんな薄ぼんやりとした実感は日増しだった

  ようこ!ようこ!!

  呼ばれて私は顔を上げる

  ようこ、また来るよね?この畑!

 

  ゆうこは勘が鋭い

  私の気持ちを感じてすぐに切り込んでくる

  ようこ、ここが好きだもんね

  この学校の畑

 

  そう、私のために、先生が設えてくれた

  特別な畑だった

  みみずたちが耕すこの土はふかふか

  そのみみずは裏山のばあちゃんたちが分けてくれた

 

  この畑は思い入れがあって

  本当は手放してしまいたくない

  その気持ちが強いけれど

  次の使用目的が決まっているそうだ

 

  きっと、素敵に使ってくれるだろう

  そう願っている私

  ゆうこも目を細める

  感慨深い

 

  あー

  明日は卒業式だ

  畑と野菜とゆうこと

  さよなら

 

  哀しくも寂しい別れの時

  ありがとう畑

  ありがとう野菜

  ありがとうゆうこ

 

  今までありがとう

  これから私は

  夢を叶える

  その一歩を踏み出す

 

  あらたな門出を祝うように

  早咲きの桜たちが

  風に撫でられて

  はなびらをふんわりと飛ばす

 

  一際大きな風が吹き飛ばす

  私の寂しさも不安も心配も

  私は生きていく

  明日も明後日もそのまた先も

 

  何度も卒業を迎える

  私たち

  卒業があるから

  出会いもある

 

  そんな気持ちを胸に

  私は前を向く

  歩き出した

  私たちは未来

 

  きらきらと輝く清流

  さんさんと輝る朝日

  そんな私たちは未来

  私たちは花弁の一枚

 

  そっと触れたたわいも無い1ページ

  けれど大事な一枚だ

  小説と似ていると私も思う

  一つの小説を書くかのように

 

  私たちの未来は繋がっていく

  最後に完成させた小説はどんな本なのか

  自分でも楽しみだと

  一枚の栞を挟み微笑んだ

【創作小説】希望と彼方の夢1

ある時気がついた

 

この夢はいつ終わるのだろうかと

ずっと前から見ている気がする

 

そんなほのかな現実ような夢の話__。

 

 

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スーーーと進む新幹線の車内

私はこの日、新大阪行きの新幹線に乗っていた。

 

隣の席には見飽きるほど隣からみてきた私の夫のカナタ

車内はゆったりとした空気が流れる新幹線

その新幹線は測らずとも私の名前と一緒だった。

 

私の名前はノゾミ

 

この新幹線には愛着があった。

昔から私と共にあったこの新幹線が私は大好きだった。

 

小さなころに父親に教わったこの新幹線の名前への衝撃は

その当時の記憶が思い出せるほど鮮明に覚えている。

 

「この新幹線はね『のぞみ』というんだ!ノゾミと同じ名前なんだよ」

そういって父親は微笑んだ。

 

私は嬉しいのか驚いたのか誇らしいのかでなんだか衝撃を受けくらくらした。

まるで電光石火の雷みたいな速度で私は撃ち抜かれ、一瞬にして新幹線『のぞみ』に恋をした。

目の前に火花が散り弾けた。

 

 

そんな新幹線の中で隣り合わせになり知り合い意気投合したのが夫のカナタだった。

カナタは名前の通りはるか彼方にいても私の姿を見つけ出せ、声だけで私を認識できる。そんな素敵な人。

もちろん、新幹線『のぞみ』の姿かたち、音も見て聞くだけで判別可能だ。

 

私を愛しているのか、新幹線を愛しているのか、そんなこと関係ない。

私も『のぞみ』に恋しているから。

父親から教えられた一度だけの経験からではありえないという人もいるだろうが

実際私はこの新幹線を大好きになったのだった。

 

 

 

 

【創作小説】一瞬の花火(3)

ドキドキがとまらない。

 

あの麗しい人の瞳の中に私は吸い込まれる。

 

あの人の透き通る瞳の奥には強い力を感じる。私の瞳に映ったあの人は艶やかで__。

 

なんとも形容しがたい雰囲気をまとう。

その姿を一寸も変化させることなくゆっくりと私に近づいてくる気配。

 

ゆっくりと、そして、滑らかな、そんな影が私にかかり__。

 

それに合わせ、私はつられるように表情を上げる。

 

『どうしたの?』

そう聞かれて__。

 

顔を上げた。

 

その人は立っていた。

まるで光の中の天使みたいだ。

美しい光が差す。

 

その人は、私を呼びに来た天使か女神様のように寛容な微笑みを口元に添えている。

 

私は、恥ずかしそうに下を向く。

 

 

それがその人との出会いだった。

 

__________

 

 

そうだった。忘れもしないあの日のこと。

その人は、私の前に立っていた。

微笑みは聖母マリアの神々しさ。

後光がさすかのような髪の潤いに天使の輪。

 

おむかえがきたのか

 

そう感じるかのようなそんな__。

私は目を見開く。

 

その人は、よくよく見る前に気がつく。

この人私とそっくり、鏡に映った私の顔。

 

『な、ん、で__。』

 

わたしと、そっくりな、私。

 

でも、違う人。

でも、一緒。

 

どこかで出会った

その感覚はホント。

 

そう、お母さんの、お腹の中で。

わたしとこの人は会っていたんだ。

そんな直感。

 

どこから湧いてくるのか。

直感は実感に変わる。

 

その人の瞳に映るわたしは惚けているように目が煌めきを持ち頬はぽーっと赤く上気して。

 

ああ、わたしは、この人と会うためにここにいるんだ。わたしは、ここにいるのは、この人に会うためだったんだ。

そう実感した。

 

知らないこの感情にフォーカスした瞬間に、わたしは悟る。

 

これは夢かまぼろしか。

きゅーっとめをつむりそうっと開く。

 

そこは変わりのない静かな光のさす教室。

目の前にはあの麗しいあの人。

 

顔が一緒なのに私とは違うこの人に、わたしは目を丸くしていた。

 

どうしたら

こんなに

美しい人になるのだろうか

 

混乱の中に私は身を投じ、数秒思案する。

 

もう考えたって仕方がない。

 

私は私。今は今。

だから今しか出来ないことをする。

 

私はそう決めた。だから動きだす。