book.10nchan...本のやしろのなかへ.

本や漫画小説を読んでいくブログです。伝統文化や興味のある分野の発信も随時行います!短編小説も書いていきます。よろしくお願いします。It is a blog that will read books and manga novels. We will also send out traditional culture and fields of interest to you at any time! Thank you.

つぎのおはなし

わたしたちは、みんな

命を燃やす

 

 

その光は燃える光は瞬。

 

 

一瞬の隙を突いてくるようなものである

 

 

そう。そのものだ。

 

 

紅をひくそのてを留めて。

千代の山はおもう。

 

千代の山は、山代さん姐さんの妹舞妓だ。

千代の山は、自分の名前を気に入っており、山代さん姐さんを慕っている。

 

千代の山は、この度4月に山代から出てきた。うら若い舞妓のたまごだ。

 

赤い赤い木のイチゴのような唇に、白い雪をまぶしたかの様な白い頬に朱がさす頬をしている。美しくも儚く可愛らしい舞妓、半玉さんだ。

 

つい先日、舞のお師匠さまに、見初められ、舞妓の見習いになることができたのだ。

あついあつい、夏の宵山だった。

 

「あんた、おいどがまだまだだね」

 

そう言われた頃が懐かしい。

そんな舞のお師匠さんも、80になる。

お母さんにも、お師匠さんの声は届いたみたいで、あたしは、晴れて舞妓の見習いになることができたんだ。

 

そんな、あたしは、今は半玉さん。

仕込みをへて、今に至る。

苦しい苦しい仕込みの道を、ひた走り、自分を磨いてきたんだ。

 

 

千代の山は、その名の通り、さざれ石のようにちいさな、石たちのあつまりのこと。

 

 

山代さん姐さんから、教わった。

 

 

お母さんは、同郷の、山代の出身の山代さん姐さんを据えてくれた。

 

わたしは、ここにきて良かったとおもう。

 

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